『可能性をカタチに』の理念のもと、0→1事業に挑戦し続けます【株式会社メンズケアジャパン】 坂下 隆子社長

PROFILE

株式会社メンズケアジャパン
坂下 隆子

株式会社メンズケアジャパン

坂下 隆子

事業内容について教えてください

今までは「オトコネイル」という男性専門のネイルサロンだけでやってきましたが、昨年「株式会社メンズケアジャパン」に社名変更をしました。

オトコネイルのコンセプトが「闘う男性にひとときの安らぎを」であって、メンズケアジャパンとして「私たちメンズケアジャパンはサービスや商品を通して「清潔感のある身だしなみ」を提供し、闘う男性の自己肯定感を引き上げる存在であり続けることを約束します」という想いでサービス展開をしているので、今後は爪など外見的な男性の身だしなみだけではなく、闘う男性に必要な情報や知識などのコンテンツに関することを提供していきたいと思っています。

以前拝見したインタビューでの「技術者ではなく経営者になりたかった」という言葉が印象的でした。そう思われたきっかけは?

自分のバックグラウンドにもなるのですが、私の出身は石川県の田舎町で、「県内で1番いい高校を出たら一生安泰」というような考え方の閉鎖的な地域でした。
私の母親も絵に描いたような教育ママで、幼稚園ぐらいから本当にとにかくずっと勉強をさせられていました。
学ぶことは嫌いではなかったですし、元々競争が嫌いではなかったので「良い点を取って褒められるなら良いか」と思い勉学に励んでいました。
このような生活も高校に入れば終わると思って勉強していたのですが、高校が終わったら次は大学受験だったんですよ。
もうそこで燃え尽きちゃって、モチベーションがドーンと落ちたんです。
面白いくらい火がつかなかったですね。

授業が終わった後に友達と遊びに行くことも禁止。
そういった自由のないことが高校時代も続いて本気でグレてやろうかと思ったこともあったんですよ(笑)
だけど変に理論的なところもあって、確かに学歴はあっても人生で損はしないなと冷静に思ったのと、サボっても結局自分に返ってくるのでとりあえずは我慢しとこうと思って親が文句をつけないであろう大学に進学しました。

大学生活で一人暮らしになり考える時間が沢山できた時に、「金持ち父さん貧乏父さん」の著者ロバート・キヨサキさんの奥様が書いた「リッチウーマン」という女性視点で書かれた「生き方」の本に出会いました。
それを読んだ時に、今まである意味親に言われたレールの上を歩いてきた人生だったので、人に言われたことをする生き方はもういいかなと。
そう考えた時に、従業員という働き方はある意味型にはまったことをやるという要素が多いなと思い、経営者になりたいなと思いました。19歳の時ですね。
自分で決めて、それを形にしていきたいという想いがあって、じゃあそうするためにはどんな生き方がいいかと考えたら、それが経営者だったんです。

従業員の方に求めることは何ですか?

求める人物像としては、「想いやりのある人」です。
その想いやりとは何かというと、ただの表面的な馴れ合いとか、甘い言葉をかけるとかではなく「本当にその人に必要なことを提供してあげてください」ということです。

そしてその方法は、会社の理念やビジョン、行動指針に記載されていると思います。
お客様に対しても、想いやりがあるんだったらその会社の理念や行動指針に沿って自ら一生懸命習得しようと思うと思うんです。
対スタッフ同士もですよね。どういう目的で、何を提供するために集まった仲間なのか。
それを忘れずに相手のことを想いやれる人であって欲しいと思います。

従業員に対する教育のマニュアルに特徴があると伺いました。

お客様の中には経営者の方も多いのですが、「たまたま早くにサロンに着いて、朝礼をやっているところを見たんだけど、ネイルサロンがこういうことやってるというのを自分の会社で話させてもらった」など、しばしばそういったお声をいただきます。
皆さん我が社でマニュアル化している教育の仕組みや設計に興味があるんだなというのは感じるので、そういった経営に関するノウハウも何らかの形で公開していきたいと思っています。

-非常にしっかりと体系化されているんですね

はい。あくまで個人的な考えになりますが、ビジネスにおいては属人性を持ってはいけないと思っています。

私たちの行動指針の1つで「オトコネイルという人格でサービスを提供する」というものがあります。忙しい男性がいつどの店舗に来ても、誰のサービスを受けても「リラックスできた」と満足して帰っていただけるようにという意味です。
これを常にお客様に提供するには、人によって技術や接客の差が出る、ということはしてはいけないんです。
マニュアル化するのは、何があってもお客様に提供するサービスの質を変えないためです。

マニュアル化はスタッフを雑に扱っているとか、レベルを落とすということではなくて、「一定の質を絶対に担保しましょう」ということです。
それって逆に結構レベルの高い難しい事をやっていると私は思っています。
今後、例えば私がいつかこの事業を退くことになった後も残るブランドにしていきたいという想いはあるので、その基礎は出来ているのかなと思います。

従業員の方を自慢してください

皆育ってきた環境や経験値が違うので、教育する過程で多少の衝突はもちろんあります。
すぐに受け入れられない事も多々あるとは思いますが、何だかんだ最後は聞き入れようとしてくれる、吸収しようとしてくれる姿勢は全員共通で素晴らしいところです。

この仕事をしていて一番嬉しかったことを教えてください。

私は普段現場に出ることはないですが、たまに用事でサロンに顔を出した時に、お客様から「いつもすごく休ませてもらってます」「ネイルケアすることで自信が付きます」というお言葉を頂くことです。
あとは面白いのが、私に言わずにリピーターになってくれている知り合いの方もいるみたいで。
「闘う男性にひとときの安らぎを」というコンセプトでやっているので、普段闘う場で会っている仕事仲間の私に休んでいる姿を見られたくないみたいです(笑)

そういう、実は知り合いがこっそり来てくれていてリピーターさんでしたっていうのを知った時に、「本当に素で休んでくれているんだな」ってすごく嬉しくなりますね。

経営者として苦労されたことなどがあれば教えてください

当時は苦労と思っていなかったのですが、やはり振り返ってみると創業期ですね。

1号店のオープン準備中に100人近く集まる経営者セミナーで「こんなバカなビジネスやろうとしてる人がいる。こんなビジネス絶対にやっちゃいけない」って失敗例として発表されました。オープン前ですよ?(笑)

前例がなかったので、そう言いたくなる気持ちもわかるなぁと、今では笑い話の1つです。

そのような中で、坂下さんは「女性の経営者」としてご活躍されているかと思います。働く女性やこれから起業を考えている方へメッセージを下さい。

仕事はあくまでも自己実現のツールであって誰かと競うためのものではありません。そこに男性だから、女性だからはないと思っています。誰にでも起業のチャンスはあると思います。

また、ビジネスにおいて大事なのは「誰に対して何を提供して、どう喜んでもらうか」それだけだと思います。

その実現のためには事業をしっかり設計・仕組み化し、人を雇い組織を作ることは必ず必要となってくると思います。今自分のやっていることが「誰のためか」を忘れずに、ビジネスを実現していって欲しいと思います。

坂下さんが大切にされている事を教えてください。

人を肩書きで見ないこと、相手へのリスペクトを忘れないことです。

例えば相手が何十億、何百億のビジネスをされている経営者であっても、自分のやっているビジネスに誇りがあるのなら肩書だけを見て萎縮することも、へりくだる必要もないと思います。

ただ、リスペクトを込めた対応は相手が誰であれ必要ですよね。
業務を発注する業者に対しても、リスペクトは必要だと思っています。
だってその人たちがいなかったら自分の事業は回らないんですよ?発注側だから、受注側だからというのではなく「ビジネスパートナー」だと思っています。

今後のビジョンを教えてください。

まず、オトコネイルとしては全店予約の取れない店舗にしていきたいです。
今でもまだ受け入れられる席数を増やせる余地はあるので、そこも稼働させてサロンがリピーターのお客様でいっぱいになるのが目下の目標です。

リピーターのお客様でいっぱいになるということは、そこで施術しているスタッフもお客様に喜ばれているということなので、仕事をしていて楽しい状態なのかなと思います。
まずその状態を作りたいですね。メンズケアジャパンとしては、ネイル事業だけでなく色々な角度から闘う男性の武器になるようなものを提供していきたいです。

企業理念を教えてください

「可能性をカタチに」

2012年当時、男性専用のネイルをすると言ったときにほとんどの方に「絶対に失敗する」と言われました。
前述の通り、サロンのオープン前に失敗事例として発表されたりもしました。
絶対に無理だと言われたことを実現してきたのがオトコネイルです。
お客様に喜んでいただけるものをカタチにしていく。そのためには決して諦めない。
これが私たちの仕事をする上での心構えです。
オトコネイルだけではなく、メンズケアジャパンとしては他にも今後サービスを展開していくでしょう。
お客様に喜ばれるためには、私たちは難しいと言われていることにも諦めずに挑戦し続けます。

会社情報

株式会社メンズケアジャパン

おわりに

お仕事に対する情熱とバイタリティに溢れる坂下社長。
インタビューさせていただく中でも、仕事への姿勢や人との接し方などたくさん学ばせていただきました。
今後どのような事業展開をされていくのか、益々目が離せません!
坂下社長、貴重なお話をありがとうございました!

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